棟上げ

【読み方:むねあげ、分類:工程】

棟上げは、「建前」や「上棟」とも呼ばれ、木造住宅を建てる時に、建設工事が進んでなど骨組みができて棟木(屋根の小屋組の最も高い所に架けられる水平材)を上げること、またはその時に行う儀式のことをいいます。また、木造軸組工法(在来工法)では、棟上げが完了すれば、いよいよ屋根工事などが始まります。なお、プレハブ工法や2×4工法などでは、屋根小屋組がユニットになっているため、棟上げという工程自体が存在しません。

一般に棟上げの儀式(棟上げ祭棟上げ式)は、土地や建物の守護神と匠の神を祭って、これまでの工事の無事に感謝し、建物が無事に完成することを祈願するものです。その儀式の進行については、地域によって異なりますが、通常は棟木に幣束を立てて破魔矢を飾り、建物の四方に酒・塩・米をまいてお清めをします。また、これは職人の儀式という意味合いもあり、神主の代わりに棟梁が取り仕切る場合も多いです。ちなみに、かつては、式の後にお祝いの小宴会が催され、お酒を振る舞うのが一般的でしたが、今日では、これらを省略したり、職人さんに簡単なお祝いを渡したりして済ますことも多いです。