愚公山を移す

【読み方:ぐこうやまをうつす、分類:故事】

愚公山を移すは、「愚公移山」とも表記され、どんなに困難な事でも忍耐強く努力を続ければ、やがては成就するという喩えをいいます。これは、中国の古代の寓話集である「列子(湯門篇)」の故事に由来するもので、20世紀半ばに毛沢東(1893/12/26-1976/9/9)が演説の中で引用して有名になったそうです。

その昔、険しい二つの山に挟まれて生活していた愚公という老人が交通の便を良くするために、一族で家の前にある山を崩し始め、土を運び始めました。それを見た人々は、その愚かさを嘲笑したのに対し、愚公は、子々孫々続ければいつかは成就すると答えました。そして、その志に対して、天帝(神様)が深く感じ入り、一夜で山を移動させたそうです。

一般に本用語は、物事を成し遂げる上で「辛抱強い努力の大切さ」を述べたものであり、成功法則の根本は今も昔も変わらないと言えます。