袖振り合うも多生の縁/袖振り合うも他生の縁

【読み方:そでふりあうもたしょうのえん、分類:諺】

袖振り合うも多生の縁は、「袖振り合うも他生の縁」とも表記され、道で見知らぬ人と袖が触れ合うのも深い宿縁に基づくことをいいます。これは、「上方いろはかるた」や「尾張いろはかるた」の一つで、人生において、他人との縁は単なる偶然ではなく、全て前世からの因縁によって起こるものだから、どんな出会いも大切にしなければならないという仏教的な教えとなっています。ちなみに仏教用語で、多生とは、何度も生まれ変わることを意味し、また縁とは、結果を生じさせる直接的な原因に対して間接的な原因(原因を助成して結果を生じさせる条件や事情)のことを意味します。

なお、本用語と似たようなものとして、「袖の振り合わせも五百生の機縁」や「一樹の陰一河の流れも他生の縁」、「躓く石も縁の端」などもあります。