長回し

【読み方:ながまわし、分類:撮影】

長回しは、映画の演出技法の一つで、1カットの時間が長いカットの撮影のことをいいます。これは、カットせずに(切れ目なしに)、長い間カメラを回し続けるもので、その時間面の明確な定義は特にありませんが、分単位で連続していれば長回しと言えるようです。

一般に長回しには、役者男優女優)の緊張感や映像の臨場感を維持し続けることができるという効果があり、例えば、アルフレッド・ヒッチコック、オーソン・ウェルズ、スタンリー・キューブリック、デヴィッド・リンチ、ジャン=リュック・ゴダール、ヴィム・ヴェンダースなど、巨匠の中には本技法を特徴とする人も多いです。

<本用語の使用例>

・今作では、演出過多なカット割りをやめ、長回しカットを多用した
・見る人の感情を途切らせないよう、できるだけカメラを長回ししてワンカットで撮った
・お互いの心境を告白するシーンは、ゆったりとした長回しのカメラワークで撮影された