羊頭狗肉

【読み方:ようとうくにく、分類:四字熟語】

羊頭狗肉は、見かけと実質とが一致しないことの喩え(見掛け倒し)をいいます。これは、中国の宋時代の禅書である「無関門(むかんもん)」が出典で、「羊頭を掲げて狗肉を売る」を略した四字熟語です。その意味は、店頭の看板には「羊頭(羊の頭)」を掲げているのに、実際には「狗肉(犬の肉)」を売っており、それが転じて、"見せ掛けは立派だが実物は違う"といった意味になりました。

一般に本用語は、今日においては、良品に見せかけたり、宣伝は立派だが実際には劣悪な品を売るという「誤魔化しの喩え」として使われています。また、その類義語には、「羊質虎皮(虎皮羊質)」や「羊頭馬脯」、「有名亡実」、「名存実亡」、「言行齟齬」、「看板倒れ」などがあり、一方で対義語には、「言行一致」や「看板に偽りなし」などがあります。

<本用語の使用例>

・このタイトルでこの内容はいささか羊頭狗肉の嫌いがあることは否定できない
・新政権に求められていたのは、このような羊頭狗肉のパフォーマンスではないはずだ
・税制改正の中身は問題の先送りと羊頭狗肉の軽減で、両党が貴重な時間を建設的な議論に使ったとは言い難い