仰いで天に愧じず/俯仰天地に愧じず

【読み方:あおいでてんにはじず、分類:故事】

仰いで天に愧じずは、「俯仰天地に愧じず」とも言い、自分自身を顧みて、自分の心や行動に少しもやましい点がないことをいいます。これは、中国の戦国時代中期の思想書で、孟子の言行をその弟子らが編纂したものである「孟子(尽心上)」において、「仰いで天に愧じず、俯して人に愧じざるは、二の楽しみなり」とあるのに基づくもので、君子の三楽(一家の者が無事であること、天にも人にも恥じるところのないこと、天下の英才を教育すること)の二番目にあたる言葉となっています。