初心忘るべからず

【読み方:しょしんわするべからず、分類:故事】

初心忘るべからずは、学びはじめた頃の謙虚で緊張した気持ちを失うなという戒めをいいます。また、最初の志を忘れてはならないという意も含んでいます。これは、室町時代の能役者・能作者である世阿弥の能楽論「花鏡」の中で、能楽の修行について「当流に万能一徳の一句あり。初心不可忘」とあるのに基づくものです。

一般に本用語は、習い始めの頃の謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならないという大切なことを述べたものであり、これと似たようなものとして「初心改めず」があります。