海栗と海胆と雲丹の違い

海栗・海胆・雲丹

日本は、世界の中で「ウニ」を最も消費している国であり、日本人は、「ウニ」が大好きな民族と言われています。このウニ(うに)は、漢字で書くと「海栗」と「海胆」と「雲丹」の三つがあり、それぞれで意味が違うのをご存知ですか?

ここでは、「ウニ(うに)」の漢字表記である、「海栗」と「海胆」と「雲丹」について、その意味や違いを簡単にまとめてみました。

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ウニとは

ウニ(うに)は、英語で「Sea urchin」と言い、ウニ綱に属する棘皮動物の総称をいいます。これは、ヒトデやナマコなどの仲間で、石灰質の骨板がピタリとくっつき合って造られた球状の固い殻を持ち、内部は体液で満たされ、その中に消化管と生殖巣があり、また多くの種が全身に棘(トゲ)を持ちます。

現在、国内で食用に水揚げされるウニは、バフンウニやムラサキウニ、エゾバフンウニ、 キタムラサキウニなどが中心で、また国内産だけでは消費をまかなえないため、世界各地から大量のウニを輸入しています。

海栗の意味

海栗(うに)は、生のウニで、主に生きているウニを指します。これは、その外見がまるで栗のように、棘(トゲ)に包まれていることから「海の栗」と呼ばれるようになったものです。また、栗もウニも、強固な外殻とトゲで、重要な中身を外敵から守っている点が共通します。

海胆の意味

海胆(うに)は、生のウニで、殻から取り出した中身(生殖巣)を指します。これは、その美味しさと栄養素がまるで生き物の胆、すなわち「肝臓」のようであったことから、「海の胆」と呼ばれるようになったものです。通常、加熱や味付けされていない「生のウニ」を指す時によく使われるほか、生きている状態のウニにも使われます。

雲丹の意味

雲丹(うに)は、生のウニを加工した食品を指します。これは、塩漬けされたり、アルコール漬けされたりしたもので、日本では、刺身や寿司、ウニ丼、ウニ焼きなどで食べることが多いです。なお、雲丹の「雲」には「集まる」 という意味があり、また「丹」は「赤い」という意味があります。

●練り雲丹

塩漬けしたウニの生殖巣をすりつぶし、調味料を加えて練り、密封して熟成した食品。

●雲丹焼き

魚介類や蒲鉾などに、練りウニを塗って焼いた料理。

海栗と海胆と雲丹の違い

最後に「海栗」と「海胆」と「雲丹」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

・海栗:主に生きているウニ
・海胆:主に殻から取り出した中身(生殖巣)
・雲丹:生のウニを加工した食品

◎「海栗」と「海胆」は、生のウニを指すのに対して、「雲丹」は加工されたウニを指す。

◎「うに」を記載する場合、カタカナの「ウニ」が一番多く使われ、また漢字では「雲丹」か「海胆」が使われることが多いが、用法は結構曖昧である。

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