パクチーとコリアンダーと香菜の違い

パクチー・コリアンダー・香菜

独特の香りのある食材に「パクチー」や「コリアンダー」、「香菜」があるのをご存知でしょうか? どれも海外に由来する食材で、この中でもパクチーは、2012年頃から日本でブームになり、昨今では、その豊富な種類の栄養素と効能が注目され、パクチーサラダで食べられる方もおられるのではないでしょうか?

一般にパクチーとコリアンダーと香菜は、それぞれイメージが異なり、また知られるようになった経緯も別々ですが、一方で同じ種類の植物(セリ科の1・2年草)であるということは案外知られていません。ここでは、「パクチー」と「コリアンダー」と「香菜」について、その概要と違いを簡単にまとめてみました。

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パクチーについて

パクチー(Phakchi)は、セリ科の1・2年草のタイ語での呼称をいいます。これは、タイ料理やベトナム料理などでは、独特の香りがする葉っぱを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? また、本場のタイでは、パクチーの香りと食感を楽しむために葉の部分をサラダにしたり、生春巻きの具材にしたりして生で食べることが多いほか、茎の部分は鍋ものや炒めものなどで食べることもあります。

●パクチータイ

日本でもよく見かける定番のもので、葉だけでなく茎も根も料理に使われる。

●パクチーファラン

パクチータイの数倍の強烈な香りが特徴で、トムヤムクン等のスープやイサーン料理など、多くのタイ料理で使われている。

●パクチーラオ

イタリアンでは「ディル」と呼ばれ、さわやかな香りが臭みを抑えてくれるので、肉料理等によく使われている。

コリアンダーについて

コリアンダー(Coriander)は、「コエンドロ」とも呼ばれ、セリ科の1・2年草の英語での呼称をいいます。これは、古くから重要なスパイスとして使われており、現在、西洋料理やインド料理、メキシコ料理などで広く使われ、また日本では、カレーに使われるスパイスの一つとしても知られています。

一般にコリアンダーと言った場合、熟した種子を摘みとって乾燥させたものであり、葉の部分とは異なり、クセの少ない風味となっています。そのため、ソーセージ・シチュー等の肉料理、ピクルス等の野菜料理、クッキー・ケーキ等の焼き菓子、チャイドリンクなどに使用されています。

香菜について

香菜(シャンツァイ)は、セリ科の1・2年草の中国語での呼称をいいます。これは、中華料理で使われる香辛野菜(生のもの)を指し、現在、牛肉や羊肉などを使った料理に欠かせない薬味となっているほか、ニラの代わりとして餃子の餡に混ぜることも多く、また中華がゆのトッピングにも使用されています。

パクチーとコリアンダーと香菜の違い

「パクチー」と「コリアンダー」と「香菜」は、どれも同じ種類の植物(セリ科の1・2年草)を指し、日本においては、香辛料として種子や葉を乾燥させてパウダー状にしたものを「コリアンダー」、葉を生のまま野菜として使用する場合に「パクチー」と呼ぶことが多いです。なお、効能面では、食欲増進や抗酸化作用、殺菌作用、解毒作用などがあるそうです。

●パクチー

タイ語でのセリ科の1・2年草の呼称。葉や茎などがタイ料理やベトナム料理などの東南アジア料理の食材として使われる。また、生食でも食べられる。

●コリアンダー

英語でのセリ科の1・2年草の呼称。パウダー状にしたものや葉などが欧米料理やインド料理、メキシコ料理などの香辛料や薬味として使われる。

●香菜(シャンツァイ)

中国でのセリ科の1・2年草の呼称。葉や茎などが中国料理の食材として使われる。

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