テキーラ
【読み方:てきーら、分類:洋酒】
テキーラ(Tequila)は、メキシコのハリスコ州とその周辺で、竜舌蘭(アロエに近い植物)の一種であるアガベ・アスール・テキラーナ・ウェーバーの茎を原料にして作られる蒸留酒(スピリッツ)をいいます。これは、ジン、ウォッカ、ラムと並ぶ、ホワイト・スピリッツの一つで、ストレートやロック、カクテル(Margarita、Tequila Sunrise)などで、世界的によく飲まれています。
一般にテキーラの製法については、6~10年ほど生育させ、直径70~80cm、重さ30~40kgになったアガベ・アスール・テキラーナの球茎を収穫して割り、大きな蒸気釜(圧力釜)に入れて蒸すことによりデンブンを分解させて発酵性の糖分を生成した後、それをローラーにかけて砕いて十分に搾り、その液を発酵させて単式蒸溜器で最低2回蒸溜して作られます。
現在、テキーラは、アルコール分が35%~55%の間で、原料の使用割合によって、アガベを100%使用した「100% De Agave」と、アガベを51%以上使用し、他に砂糖やブドウ糖などで補糖した「Mixto(ミクスト)」の二つに分類されます。また、出荷される製品については、ハリスコ州政府の機関「CRT(Consejo Regulador del Tequila)」が厳重に管理(規定)しており、各蒸溜所はメキシコ政府公認規格(NOM:Norma Oficial Mexicana)による生産者番号を製品ラベルに記載することになっています。
<テキーラの種類>
●ブランコ(Blanco)
「シルバー(Silver)」とも呼ばれ、蒸溜後、熟成しないで瓶詰めしたもの。無色透明で、シャープな香りが特長。
●ホーベン(Joven)
「Oro(オロ=Gold)」とも呼ばれ、ブランコと樽貯蔵したもののブレンド品。ブランコにカラメルで着色したものもあり。
●レポサド(Reposado/Aged)
2カ月から1年未満(最低60日間)、樽で熟成したもの。
●アネホ(Anejo/Extra Aged)
最低1年以上、樽で熟成したもの。
●エクストラ・アネホ(Extra Anejo/Ultra Aged)
最低3年以上、樽で熟成したもの(樽は600L以下のサイズ)。