奇貨居くべし

【読み方:きかおくべし、分類:故事】

奇貨居くべしは、良い機会は逃さずに、うまく利用すべきであるという喩えをいいます。これは、中国の二十四史の一つで、黄帝から前漢武帝までの二千数百年にわたる通史である「史記(呂不韋伝)」において、後に秦の相となった呂不韋がまだ商人だった頃、趙の人質になっていた子楚(始皇帝の父)を助けて、後でうまく利用しようとしたという故事に基づくものです。

一般に本故事は、珍しい品物は今買っておけば、後で大きな利益をあげる材料になるだろう、得がたい好機を逃さず利用しなければならないといった意となっており、これと似たようなものとして「好機逸すべからず」や「機失うべからず」などもあります。