足るを知る者は富む

【読み方:たるをしるものはとむ、分類:故事】

足るを知る者は富むは、欲に惑わず、満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福であることをいいます。これは、中国の春秋戦国時代の楚の思想家である老子の著書と伝えられる道家の経典「老子」の中に「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り」とあるのに由来します。

一般に本故事は、人間のあり方を述べたもので、人間の欲望には際限がないことから、常日頃、欲深くならずに分相応のところで満足する(わきまえる)ことができる者は、心が富んで豊かであることを示唆しています。