忖度

【読み方:そんたく、分類:概念】

忖度(そんたく)は、他人の心をおしはかること(推察)をいいます。これは、「忖(そん)」も「度(たく)」も「はかる」を意味し、「よろしくお願いします」など様々な意味を含んでおり、日本人の阿吽の呼吸の中で成り立っていると思われます。そのため、英訳が非常に難しく(直接言い換える言葉がなく)、敢えて訳すなら、「surmise(推測する)」や「conjecture(推測)」、「reading between the lines(行間を読む)」、「reading what someone is implying(誰かが暗示していることを汲み取る)」などが該当するようです。

なお、忖度と似たような感じのものに「斟酌(しんしゃく)」がありますが、これは相手の事情・心情をくみとることや手加減すること、遠慮することといった意味があります。

<本用語の使用例>

・国有地の不当な払下げには、政治家の関与や(役所による)忖度があったのではないか
・首相に対して、睨まれたくない首長や役人が忖度し過ぎた結果のスキャンダルではないか
・傲慢人間は自分の意向を忖度してくれる人ばかりを集めたがるため、周囲には忖度の達人が集まりやすい