ひょっとこ

【読み方:ひょっとこ、分類:概念】

ひょっとこは、口をすぼめて曲げたような表情の男性、またはその面のことをいいます。これは、火を吹く時の顔を表現したもので、「火男(ひおとこ)」の音変化(なまった)言葉とされており、女性の「おかめ」や「おたふく」と対に扱われることもあります。

また、陸前地方(現在の宮城県の大部分と岩手県の一部)では、大きな面を竈神として釜戸の側の柱に掲げて祀る風習があり、その起源譚には「ヒョウトク」や「ヒョットコ」といった火焚き男が竈神となったと語られるものがあるそうです。

ひょっとこ

一般に「ひょっとこ」と言った場合、片目が小さくて口のとがった男の滑稽な顔つきの面、またはそれをつけて踊る踊りや里神楽の道化役などを指すことが多いです。また、本用語は、男性同士の言い争いや喧嘩などで、「あのひょっとこ野郎めが」と罵る場合にも使われることがあります。